2017
05.14

横浜の遺跡展「弥生人GO・濠・業」へ行ってきました

工房暖簾ピックアップ


考古学者×画家コラボレーションの仕事が形になった遺跡展

関内駅チカアート市を運営している工房暖簾Galleryですが、工房暖簾に所属している作家を、ご依頼に応じて紹介・仲介、場合によっては共同で企画から参画することも大切な仕事です。
昨年の6月に(公財)横浜市ふるさと歴史財団埋蔵文化財センターからいただいたご依頼が企画展の開催という形になりました。

ご依頼の内容は、今からおよそ2000年前の弥生時代中期の集落・景観を、一般のお客様がイメージをふくらませられるように復元的に描いてもらえないか?というものでした。
このご依頼で一番難しいのは、「単なる想像画ではいけない」ということ。2000年の時を経て、発掘調査によって分かった限られた集落の痕跡という事実があり、この事実に基づいた上で描かなければいけないのです。
当たり前のことですが、遺跡というのは静の世界です。そこに人はいません。静の世界を動の世界へ導くのは考古学者の仕事です。発掘調査ででてきた事実を詳細に分析して分かったことを解釈し、ようやく考古学者の中に景観や生活像というものができてくるのです。そして、その考古学者の頭の中にできた像を絵にした、というのが今回の仕事だったのだと思います。

この仕事をこなしたのが、風景画家のさぶりゆきこさん。
横浜市三殿台考古館横浜市歴史博物館など、日ごろはあまり訪れない場所へ何度も足を運び、打ち合わせを重ね、広報紙「埋文よこはま」の挿絵を描くことでお互いが考えていること感じていることのズレを少しずつ調整していったのです。穏やかながらも粘り強い性格、学ぶことが好きで、考古学者の説明に心から興味をもってとりくむ姿勢。さぶりゆきこさんだったからこそ依頼に応えることができました。

そして今日、遺跡展にあわせ考古学者の波形さんがフロアレクチャーをされるというので、さぶりさんと私(工房暖簾・榊)も横浜市歴史博物館に行きました。
画廊でさぶりさんの絵を見ることはありましたが、弥生時代の土器の中で見るさぶりさんの絵は私にも新鮮。
フロアレクチャーではさぶりさんの復原画も使って解説されていてこれもまた新鮮。確かに、復原画があることで動かない遺物や遺跡が動きのある像をうむ手助けになるのですね。
横浜の遺跡展「弥生人GO・濠・業」は6月11日まで。みなさま、時には2000年前の人の暮らしを思い描いてみるのも楽しいです。石斧や勾玉アクセサリーなど、今の世にあっても格好いいんじゃない!というデザインにあふれています!

企画展詳細については → 横浜市歴史博物館